私はスウだ。
先日、彼氏のタカシから、こんな相談を受けた。
「オレ、最近、お金に困っているんだ」
「なんで?」
「株で失敗した」
「株って……何やってるの?」
「株式投資だよ」
「そんなの、儲かるんでしょ?」
「そうでもないよ」
「じゃあ、損したのね」
「まぁな……」
「どうして?」
「そりゃあ、オレだって、最初はうまくいったさ。でも、すぐに調子が悪くなった」
「どう悪くなったの?」
「株価が下がったり上がったりするじゃん? それについていけなくなった」
「なるほど」
「それで、ちょっとだけ損をして、あとは塩漬けにしたんだ」
「ほほう。それで、今いくらぐらい持っているの?」
「えっと、100万円くらいかな」
「あら、結構持ってるじゃない」
「ところが、まだ全然足りないんだよ」
「そうなの?」
「これから、もっと値下がりするだろうし、借金も返さないとならないし」
「ふーん……。ねえ、あんたは、株をやりたいと思ってるわけ?」
「いや、できればやりたくないけど」
「じゃあ、なんで始めたのよ」
「親父たちがやってて、楽して儲けてるみたいだったから」
「ふーん。あんたが株を始めたきっかけは分かったわ。それで、これからどうしたいの?」
「株をやめたいんだけど、もう遅いかも」
「なんで?」
「だって、300万も借金があるもん。この前、弁護士に相談したら、『自己破産』を勧められちゃったし」
「あらら……」
「だから、なんとかして取り戻さないとヤバい」
「うーむ……」
私は少し考えて言った。
「じゃあさ、私と一緒に株を始めない?」
「えっ!? お前がか?」
「そうよ」
「できるのか?」
「当然!」
「じゃあ、お願いします」
「よろしい! 任せなさい!!」
というわけで、私たち二人は株を始めることにした。
そして今日、ついに取引が始まったのだ。
「よし、まずはこの銘柄を100万円分買いましょう」
「OK!」
それから約1時間後――
「あれれ? なんか下がってきたぞ?」
「おかしいわねぇ……。もう少し上がると思ったのに……」
「おいおい、大丈夫なのか?」
「うん。まぁ、まだ余裕はあると思うけど」
「でも、このままだとマズいんじゃないのか?」
「そうね……。あっ! ストップ安になった!!」
「えぇ~~!! マジかよ!?」
「あぁ……ダメだわ……。売りましょう」
「わかった」
私たちは、それぞれ持っていた株を売り払い、手持ちの資金を減らしていった。
そして、30分後――
「ああ、やっぱりダメだったか……。これで終わりだな」
「うぅ……。悔しいわね……。また明日、頑張りましょう」
「そうだな」
こうして、私達の初めての株取引が終わった。
だが、これは始まりにすぎない。
ここからが本当の戦いなのだ!
彼氏と一緒に株をしました
作品