永遠のうんこ友達

私はスウ。大学生で、うんこが大好きだ。
私が好きなのは、うんこのにおいだ。うんこのにおいを嗅ぐと、私の頭の中で快感物質が大量に分泌される。それはとても気持ちの良いもので、私はすぐにでもそのにおいを味わいたいと思うのだけれど、それを我慢してしばらく息を止めてみる。すると、だんだん頭の中が真っ白になってきて、何も考えられなくなる。そして、頭が空っぽになったところでようやく、私はその空気を思い切り吸い込むことができるのだ。そうやってうんこのにおいを堪能している時、私はとても幸せを感じる。
「スウちゃんって、ほんとうに変態ね」
私がうんこの話をすると、いつも友人であるマサコはそんな風に言う。
「なんで? 普通だよ。だって、みんなもきっと同じだと思うよ」
「まさか。あなただけよ」
マサコの言葉の意味はよくわからない。だけど、確かに私以外の人は皆、うんこのことをあまり好きではないみたいだ。
「じゃあ、どうしてマサコさんは私のことが好き?」
「そりゃあ……あなたのことが好きだからよ」
彼女は恥ずかしそうに言った。私は彼女の言葉を聞いて、自分のことを好いてくれる人がいることが嬉しくなった。
「ありがとう。私もマサコのことが好き」
私は笑顔を浮かべながら答えた。
マサコとは大学に入ってから知り合った仲だった。彼女は背が高くて綺麗な人だったけど、どこか暗い雰囲気があって、あまり目立たない存在だった。彼女と仲良くなったきっかけは忘れてしまったけれど、彼女が私のことを気に入ってくれたことは確かだ。
彼女には不思議な魅力があった。私は彼女と一緒にいるだけで幸せな気分になることができた。だから、私たちは自然と友達になっていた。
「ねぇ、今日はどこに行くの?」
大学の帰り道、隣を歩くマサコが尋ねてきた。私たちの通う大学は、大きな駅から少し離れたところにあるため、駅に向かう学生たちの流れに逆らうように歩いていた。
「そうだなぁ……。特に決めていないんだけど……」
私は首を傾げながら答えた。
「なら、公園に行きましょうか」
「いいね!」
私たちは近くの小さな児童公園に向かった。そこは遊具も少なく、滑り台やブランコといった一般的なものしか置かれていなかったけれど、子供たちの姿は無く、二人きりになれる場所としては最適だった。
「ふぅーっ! 気持ち良いね」
私はベンチに座って大きく伸びをした。辺りを見回すと、夕暮れに染まる街の風景が広がっていた。遠くに見えるビル群の隙間からは沈みかけた太陽が見え隠れしており、まるでこの街全体がオレンジ色に包まれているようだった。
「ねぇ、ちょっと座らない?」
マサコは自分の隣のスペースを指し示した。私は言われるままにそこに腰掛けた。
しばらくの間沈黙が続いた後、マサコの方から口を開いた。
「あのさ、この間の話だけど……」
「え? 何の話?」
「ほら、スウちゃんっていつもうんこの話ばかりするでしょう? それで、私思ったんだよね。スウちゃんってやっぱり変わってるなって」
「そんなことないよ。普通のことだもん」
「でも、他の人には理解されないわよ。それに、うんこなんて汚いし臭いじゃない。スウちゃんみたいな可愛い女の子が話すような話題とは思えないわ」
「そんなことないよ! 全然おかしくなんかないし、顔は関係ないよ」
私は必死になって反論した。しかし、マサコは納得しない様子で、さらに続けた。
「とにかく、もううんこのことは考えないようにしようよ」
「無理だよ。だって、人間ならうんこをするんだよ」
「そうかもしれないけど、そればっかり考えているのは変よ」
「なんで? どうして?」
「それは……」
マサコはその先を言い淀んでしまった。私はそれが悲しくて、思わず声を荒げた。
「マサコはうんこのことが嫌いなんだ!」
「違うよ。私はただ……」
「じゃあ、どうして私を見てくれないの?」
マサコは驚いた表情を浮かべてこちらを見た。私は溢れそうになる涙を堪えながら言葉を続けた。
「マサコは私のことが好きって言ってくれたじゃん。でも、今のマサコは私のことを見てくれないよ。うんこの話をしたらすごく嫌そうな顔をするし、うんこの話をしないようにって言うし……」
私はそこまで言うと、とうとう耐え切れなくなって泣き出してしまった。そんな私をマサコは優しく抱きしめてくれた。
「ごめんなさい。あなたのことを傷つけるつもりはなかったの。でも、私はあなたにうんこの話をして欲しくなかったのよ」
「どうして?」
「うんこのことより私のことを考えてほしいの!」
マサコは叫ぶように言った。その言葉を聞いて、私は驚いて彼女の目を見つめた。彼女の瞳は真剣そのもので、そこには一点の曇りもなかった。
「マサコはうんこのことが好きじゃなかったの?」
「もちろん好きよ。大好き」
「それなら一緒にうんこの話をしてもっと仲良くなろうよ」
「スウちゃん……。あなたって本当に変わっているわね」
マサコは呆れたように笑った。
「ねぇ、私のこと好き?」
「当たり前だよ」
「私もあなたのことを好きだよ」
「ありがとう。嬉しい」
マサコは微笑みながら言った。私も笑顔を浮かべながら、彼女のことを強く抱き締めた。
それからというもの、私たちは毎日のように公園に集まってうんこのことを語り合った。

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