友達と結婚について話しました

私はスウだ。
友達のマサコから相談を受けている。マサコは大学一年で、同じ学部に所属している。マサコが言うには、最近、気になる男性がいるそうだ。その男性がどうも気になって仕方がないらしい。しかし、相手の男性に全く面識がなくて、どうやって話しかければいいかわからないと悩んでいるようだ。そこで私に相談してきたというわけである。
「ねえ、スウちゃん。この人なんだけどさあ」
そう言って、マサコは自分のスマホを私に見せてきた。画面に映っている男性は二十代後半ぐらいだろうか。髪が長くて色白でちょっとひ弱そうな感じがする。何より特徴的なのは眼鏡をかけていて、それがとても似合っていることだ。こんな人は街中でもなかなか見かけないと思う。
「へえー、格好いいじゃん」
私が素直な感想を言うと、マサコは嬉しそうに笑った。
「そう? 良かった! やっぱりスウちゃんならわかってくれると思ったんだよね!」
「どこで出会ったの?」
するとマサコは顔を赤らめてモジモジし始めた。
「実はね……今朝、駅で電車を待ってた時に突然声をかけられたんだよ。『お姉さん、これ落としたよ』って言われて振り向いたら、あの人が立ってたんだよね。それで……あっ、でも、まだ名前とか聞いてないし、連絡先も交換してないから安心して!」
「ふむふむ」
「それにしても、すごく綺麗な人だったなあ。なんていうか神秘的な雰囲気があったっていうかさ。とにかく普通の人と違うオーラみたいなものを感じたんだよね」
「なるほど……」
「あれ? なんか反応薄いね」
「いや、そういうことじゃないけど……。マサコはその人のことをどう思ってるのかなって思っただけだよ」
「えっ!? そ、それは……うーん、そうだなあ。よくわかんないかな」
「じゃあさ、その人に告白されたら付き合うつもりはあるの?」
「ええ〜、それはないよ! だって会ったばかりだし、そんなこと言われても困っちゃうもん」
「そうなんだ」
「うん。それより、スウちゃんの彼氏はどうなの? 確か名前は……」
「タカシだよ」
「そうそう! タカシくんだったよね。ねえ、どんなところが好きになったの?」
「うーん、優しいところが好きかな」
「へぇー、他には?」
「いつも私のことを考えてくれるところとか……」
「うんうん」
「あと、顔も好きだし、性格もいいし、お金も持ってるし、将来有望だと思うし……」
「ふぅん、そうなんだ」
「でも、一番好きなのは一緒にいる時の居心地の良さかな」
「ああ、それわかるかも。一緒にいても疲れないとか落ち着くとかあるよね」
「うん。だから結婚相手としては最高だと思ってる」
「おおっ、そこまで考えてるんだね。すごいなぁ」
マサコは感心したように言った。そして、私の顔を見てニヤリとした。
「ねえ、スウちゃんも本当は結婚したいんでしょ?」
「えっ?」
「隠さなくてもいいんだよ。あたしにはお見通しなんだから。正直に言っちゃいなよ。本当は結婚したいって」
「結婚してくれるならしたいよ」
「ほらね。やっぱりそうなんでしょう? じゃあ、もうプロポーズすればいいじゃん!」
「えっ、でも、私はまだ学生だし……」
「何言ってるの? 今のご時世、大学生で結婚する人なんて珍しくないんだよ。それに親御さんの許しがあれば大丈夫なんでしょう?」
「まあ、一応は……」
「じゃあ、決まりだね! 頑張って!」
マサコはニコニコしながらエールを送ってくれた。
私はタカシと付き合い始めてからの日々を思い返した。付き合ってからは毎日が幸せの連続だった。しかし、結婚となると話は別である。結婚は人生の墓場とも言うぐらいなのだから。

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