ジムに入会してダイエットに挑戦しました

私はスウだ。
最近太り過ぎたのでダイエット中だ。
運動しなきゃと思ってジムに入会した。
だがそこで問題が起きた。
入会時に「パーソナルトレーナー」とやらをつけてくれたのだが、これがとんでもない奴だったのだ。
「痩せたいなら毎日一万歩歩きましょう!」
そう言われて私は一万歩歩くことにした。
朝起きたらまず外に出る。近所をぐるっと歩いて帰ってくる。
そのあとはシャワーを浴びて朝食を食べる。
そして大学へ行って講義を受ける。
昼食も学食ではなく弁当を作って食べるようにしている。
もちろん夕食だって自炊だ。
夜になったらまた外へ出て、今度はスーパーまで買い物に行く。帰って来てから晩御飯を食べてお風呂に入る。
その後寝るまで勉強をする。
それが私の一日だ。
当然疲れるが頑張った分だけ体重が落ちた。
一ヶ月で五キロ減ったぞ!
「すごいですねえ、こんなに早く効果が出るなんて。この調子だと二ヶ月後にはマイナス十キロくらいになりますよ」
トレーナーが言う。
おおっ! そんなになるのか! これはいい! 私は喜んだ。しかしそれからさらに三ヶ月後……。
「いやあ、全然減ってないじゃないですか」
私はトレーナーに文句を言う。
「何言ってんですか。ちゃんと毎日一万歩歩いてるんでしょう?」
ああそうだとも。
言われた通りやってるさ。だけど体重はちっとも落ちていないんだ。
むしろ増えている気がする。
おかしいじゃないか。
私が抗議するとトレーナーは言った。
「じゃあもっと頑張りましょう。とりあえず今日からは倍の二万歩にしてくださいね」
は? 倍? なんでそうなるんだよ。
私は困惑したがトレーナーに逆らうことはできない。
仕方ないので二万歩歩くことにした。
翌日、外に出る。
そして近所をぐるっと回る。
「あれ……なんか疲れてるみたいですけど大丈夫ですか?」
心配してくれるのか。
君は優しい子だねえ。
でも平気だよ。ちょっと疲れただけだから。
さて次はスーパーまで行くかな。
往復五千歩だ。
ふむふむ。なかなかいいペースじゃないか。
……ふう、やっと着いたぜ。
なんだか足が棒のようだ。
おまけに腹が減ってきた。
何か食べようと思ったが何もなかった。
仕方なくそのまま家に帰ることにする。
家に帰り着くと散歩のご褒美としてショートケーキを3つ買っておいた。
それを食ってから気が付いた。
散歩で消費したカロリー以上にショートケーキでカロリーを摂取してしまったことに。
どうしよう。これでは意味がないではないか。
しかし今さら後悔しても遅い。
こうなったらヤケ食いしてやる。
私はホールケーキ1個買ってきて平らげてしまった。
翌日の朝、体重計に乗ってみると大変なことになっていた。
なんとダイエット前の体重に戻っちまったのだ。
嘘だろう!? 私は愕然とした。
もう絶望しかなかった。
あんなに苦労したというのに全部無駄になってしまったのだ。
ジムに行くと私は悲嘆に暮れてたがトレーナーは言った。
「あれえ? 昨日はちゃんと歩いたんじゃなかったんですか? なのにどうして体重が増えちゃったんでしょうね?」
「散歩のご褒美で大食いしちまったんだよ!」
私は怒鳴ったがトレーナーはキョトンとしている。
「はあ? 何を言ってるんですか。散歩しても大食いしたらダメでしょう」
そりゃそうだ。
だが他に言い訳も思いつかない。
「まあいいか。じゃあ明日は一万歩にしましょう」
私は泣きながらうなずいた。
次の日から一万歩の散歩になったがやはり体重は減らないままだった。
代わりに毎日甘いものを食べるようになって太ってしまった。
結局元の体重以上に太ってしまい、ダイエットは失敗に終わった。
私はジムを辞めることにした。
トレーナーは残念そうだったが引き留めはしなかった。
「やっぱりウォーキングよりジョギングのほうが効果的ですよ」
そう言われたが私は断った。
走ったら疲れるだけだ。運動なんて嫌いなのだ。
私は怠惰でありたい。
何もせずぐーたらしていたいのだ。

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