私はデイトレーダーのスウだ。今日は遊びに東京まで来ている。
朝からパソコンを開いて株の売買をするが、なかなかうまくいかない。
「うーん」
昼になり食事を済ませてまたパソコンの前に座る。するとスマホが鳴った。相手はデイトレ仲間のマサコだ。
「もしもし?」
「あ、もしもし? 今どこ?」
「今は新宿だけど……どうしたの?」
「いやさぁ、実はちょっと困ってることがあって」
「なによ?」
「お金貸してくれないかなぁと思って」
「え!?いくらいるの?」
「一億くらい」
「そんな大金あるわけないでしょ!」
「そこをなんとか!」
「無理だって! 私も生活があるんだから!」
「そこをなんとか!」
「だから無理だって!」
「そこをなんとか!」
「しつこい!」
『そこをなんとか!』
「いい加減にして!」
電話を切ると私はため息をつく。
まったく、なんて奴なんだ……。
それからしばらくするとまたスマホが鳴る。
今度は誰だろうと思っていると、なんとそれはマサコだった。
「はい……」
「あ、もしもし? あたしさっきお金を要求してごめんね」
「ああ、そう……」
「それでさぁ、今ネットで調べたらいい方法があったんだけど、教えてあげようか?」
「えっ、どんな方法?」
「あのね、1万円札をたくさんコピーするの。いい方法でしょ」
「わかった。やってみるよ」
「じゃあがんばってね~」
そこで通話は切れた。
1万円札をコピーすればいいのか……。
私は近くのコンビニに行き、1万円札をコピーさせてもらった。
そしてそれを数えてみると……なんと全部で10万枚もあったのだ! 1万円×10万枚=10億円もあることになる。
10億円あればもう働かなくても大丈夫じゃないか。
お金なんてすぐ増やせるわ
作品