天使が家に来ました
私はスウだ。
今日は日曜日、朝からベッドでゴロゴロしているがそろそろ起きようと思う。
「んーっ」と伸びをしてカーテンを開ける。
天気も良くて絶好の行楽日和だ。
今日は何をしようか。
そう言えばお腹が空いたなぁ。
「今日もカレーにしちゃおうかな」
そう思いながら、私はカレーを温めた。
そして、ご飯にかけて食べようとしたその時である。
ピンポーン! 玄関のチャイムが鳴った。
誰だろう?宅配便か何かだろうか? ドアを開けると、そこにはなんと……!!
「こんにちはー。私、天使です。あなたの願いを叶えに来ました!」
天使を名乗る女性が立っていた。
「えっ!? マジですか?」
「はい、マジですよ~」
どうしよう。この人本物なのかな? 本物の天使なら、なんかこう光ってて羽があるはず……。
でもそんなものはない。ただの普通の女性に見えるけど……。
「あのー、あなた本当に天使なんですか?」
「はい、そうですよ。信じてください」
うーん、どうしたものか……。
まあとりあえず、話だけでも聞いてみようかな。
「わかりました。じゃあとりあえず上がってください」
「ありがとうございます!お邪魔しまーす!」
私は彼女を家にあげた。
彼女はニコニコしながら部屋に入ってくる。
「わぁー綺麗なお部屋ですねー」
「あっ、すいません散らかしてて……」
「いえいえ全然大丈夫ですよ。気にしないでください」
よかった。意外といい人のようだ。
変な人だったらどうしようと思ったよ。
「それでその……天使さんはどうしてここに来たんですか?」
「実はですね。今、人間界では『うんこ』が流行っているのです!!」
「……はい?」
私は思わず聞き返した。
すると彼女は、笑顔のまま言葉を続ける。
「だから人間界では、今、『うんこ』がブームなんですよ!」
「…………」
なんだそりゃ。わけわからんぞ。
ていうかどこからツッコんでいいのかわからない。
そもそもなんで天使なのに人間界の流行を知ってるんだろう。しかも何だよ、「うんこ」が流行っているとかいう情報。
それ絶対嘘だろ。明らかに嘘だろ。
「あのー、ごめんなさい。ちょっと何を言っているのかわかんないです」
「あれれ? おかしいな。ちゃんと説明したんだけど……。わかりにくいところあった?」
「いやそういう問題ではなくてですね……」
「じゃあどういう問題?」
「まずなぜ天使が人間の家に来るのかなってことですね」
「それはね。人間界の人間たちにうんこをさせるためさ☆」
「……」
もうダメだこの子。会話にならない。
これはいわゆるアレか。頭がおかしくなっている系の方々か。
きっとそうだ。間違いない。関わらないようにしよう。
「すいません。やっぱり帰ってもらってもいいですか?」
「えぇー。せっかく来たのにぃー」
「すいません。ホント勘弁してください」
「むぅー。しょうがないなぁ。じゃあ帰るよぉー」
よかった。やっと帰ってくれ―――。
「ただし、カレーを食べさせてください♪」
「……はい?」
「だってうんこみたいじゃん。それにカレー美味しくて大好きだし!!!」
「……」
結局、彼女の要求通りにカレーを渡してしまった。
そして満足した様子で、彼女は天界へと戻っていったのだ。一体、何だったんだろう。よくわからない天使もいたものだ。
願いも叶えてもらってないし、どうせ大したことじゃないだろう。
「ふぅー疲れた。でもこれでやっと落ち着ける」
私はソファに座って一息ついた。
今日は色々とあって大変だったが、まあいいか。
たまにはこういう日もあるだろう。
